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20090124設置
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小5の冬。
笹本家に一通の封筒が届けられた。





番外  アメリカでのクリスマス、1





「透、なんだか嬉しそうだな。どうした?」
「ふふー。わかった?」
「見ればわかる。そんなにニヤニヤしてればな」
「ニヤニヤって失礼ね」


私は弦一郎の自室で鞄からパーティの招待状を取り出す。
赤い封蝋のついた、オシャレな白い封筒だ。中にクリスマスカードが入っている。

「実はパーティにいくことになったんだー。クリスマスパーティだよ!!」
「ほう」

日本の小さいパーティの招待状ではない。アメリカでの本格的な立食パーティだ。
企業の偉い人なんかが集まるパーティで、本当はもちろんお父さんに送られてきたものだ。
白地の紙に金の印字。そのクリスマスカードがあまりに素敵なカードだったので、娘特権でねだって貰って来た。


「なんでもね。このパーティはアメリカでやるんだって!聞いてみたら伊織のお父さんも同じパーティに招待されててね」
「なるほど。伊織にその会場で会えるとわかったから、そんなにお前は喜んでいるのだな」
「そうなの!そのパーティは家族単位で行ってもいいんだって!だから今から楽しみなんだ」
「そうか、ならば伊織にもよろしく伝えてくれ。俺はお前を倒すために日夜励んでいるとな」
「う、うん。ちゃんと伝えておく・・・」

さすが弦一郎・・・。クリスマスなのに、なんてマッチョなあいさつ・・・。伊織に会ったら一字一句伝えてあげよう。



アメリカへ発つのは明日。
伊織のお父さんと私のお父さんは何故か自分の娘の可愛さ勝負をしてるみたいで、
今日になるまでの2週間の間に何回もドレスを試着させられた。
伊織のところも一緒らしい。オモチャか私達は。

雅人さん曰く(伊織のお父さんね)
「いつもの伊織ももちろん可愛いけど、このドレスを着た伊織は天使のように可愛い!!」

・・・のだそうだ。

っていうか天使のように可愛いって・・・。
うちの親も親バカだとは思ってるけど、伊織のところも重症だよなあ・・・。
ちなみに、うちのお父さんは、「可愛いすぎて嫁にやれない!!」って言って泣きました(どーん)
お母さんの呆れた顔と、店のお姉さんが笑顔ながらにどうしよう・・・って顔してたのが忘れられないよ・・・。



このときの私は、まさかこのパーティで予想外のことが起こるなんて微塵も予想してなかったんだ。


【続】


メモ
ブルーのAラインのドレス+ショール+頭にリボン
ピンクのアンピールタイプ+ショール+頭にサージュ
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