忍者ブログ
20090124設置
[16]  [15]  [14]  [13]  [12]  [11]  [10]  [8]  [7]  [6]  [5
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


ええと・・・これっていわゆる・・・・・・ ナンパ?







番外 アメリカでのクリスマス5










聞き間違いであって欲しいと思って、「は?」って言ったのに。

「だからー。俺達とちょっとどこか遊びにいかない?って言ってるの」
「うちが経営してるクラブがこの近くにあってさ。そこいかない?ね?」
「どうせ君も本当は暇だからこんなところにいたんでしょ?」



(ちげーよ!!!!トイレにいった帰りだよ!!!!)

私は盛大に心の中でつっこんだ。



この空間で遊ぶって・・・どうやって??かくれんぼか?鬼ごっこか?
なんてことを考えた私はどうやら甘かったようですお母さん。

まさかこんな展開になるとは思いませんでしたよ!!!!!
予想外です!!!!テニプリの世界が早熟だってこと、すっかり忘れてたよ!!!!!(ガーン)



「ねえ、聞いてる?」


3人のうちの一人が、馴れ馴れしく肩に手を置いてくる。
何だか背筋がゾワっとした。


「っ!・・・触らないでください」


手でそれを振り払って、出来る限り冷静な言葉と顔で、キッと見返した。
でもこの3人にはまったく効果がないようだった。


「そんな怖い顔しないでよ。せっかく可愛い顔してるんだからさ」
「そうそう。迷ったー。とか言って、君も本当は遊びたいから俺達に声かけたんじゃないの?」
「あー、ありそう。女の子ってそういうところあるしなー」


3人はニタニタとした下卑た笑いを浮かべながら、そんなことを言い出した。
思わず頭がカッとなる。そんな風に見えるか!?私がそんな風に見えるか!?
軽い女に見られたことが屈辱だった。


(誰がお前らなんかと遊ぶか!!こちとら健全な青少年だっつーの!!テニスと剣道しかしてないっつーの!!)


今思えば、弦一郎のなんと真面目なことか。(顔恐いけど)
弦一郎のなんと純粋なことか。(顔恐いけど)
なんと爽やかなことか。(顔恐いけど)

弦一郎なんて夜9時には就寝するんだぞ!!夜遊びなんて一切しないんだぞ!!




我慢していたが、もう限界に近い。


「・・・・・・もういいです。自分でなんとかします」


こいつらと話していても埒が明かないと踏み、踵を返して歩き出す。



「そっち、会場の方向じゃないぜ?」

「・・・っ!ど・・・っちですか・・・」

「さあ?」
「あはは。君、方向音痴なんだ。じゃあ俺達がいないと帰れないね」


(このガキ共、殴りてえええええええええ!!!!)



ぶん殴りたい衝動に駆られたが、かろうじて自分の心を押さえつける。
頭から湯気が出そうだ。こいつらの親の顔が見てみたい。
この際迷ってもいい。この場からとにかく脱出したかった。
とりあえず、そっちじゃない。と言われた言葉を信じて、それとは違う方向に歩き出そうとした瞬間。



「ちょっと待てよ。話の途中だろ?」
「っちょ!放して!!」


リーダー格の男が私の二の腕をガッシリと掴んだ。
振り払おうとしても離れない。
腕を力いっぱい振ってみても、腕は掴まれたまま、更に力を込められる。


「っ痛!!」

「おい、あんまり手荒に扱うなよ」
「そうだぜ。そんな華奢な子にさ」

「!!」




昔と違って随分筋力も、腕力もついたと思っていたのに。



『華奢』



その一言は自分が「女の子」であると思い知らされる。
弦一郎と、修行した毎日。
練習しなければ、トレーニングしなければ、私は「女の子」だから、置いていかれる。
同じ量を頑張っても、いつかは差が開く。それは男と女の体格の違いだから、しょうがないのはわかってる。

でも対等だって、そう思われたくて。弦一郎と同じ量の厳しい練習も頑張った。

でも、こんな軟弱な男の力にも屈服するのか。



(こいつら・・・私がテニススクールで、影で「筋肉女」って言われてるの・・・知らないでしょ・・・)


悔しい。


(同年代の男の子で私に勝てるのなんて、ほんの一握りなんだからね・・・)


悔しい。


(ここに竹刀があったらお前らなんかコテンパンにしてやるのに・・・・・・)


悔しい。


「はな、せぇ・・・!!」


悔しくて、悔しくて、涙が出た。












「その汚い手をどけな」












・・・ふぇ?









「!!」
「んだよ・・・!このガキ」
「ガキはさっさとママのとこ帰りな」







見間違いじゃ。ない・・・。





「彼」と目が合う。



パッチリと開かれた、印象的な青い瞳。
目元にある、泣き黒子。



私の記憶が・・・ただしければ・・・


彼の名前は・・・



「あーん?聞こえなかったのか?こいつから手を離せといったんだよ」





名前は・・・ 『跡部景吾』。




【続】



やっと出たー!!!(爆笑)
長いなこの番外!!めっちゃ透メインだしwwww
楽しんでてごめんwwwww
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
ブログ内検索
プロフィール
HN:
性別:
非公開
職業:
妄想職人
Copyright © 夢板 All Rights Reserved.
Designed by 10p
Powered by Ninja Blog

忍者ブログ [PR]