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ええと・・・これっていわゆる・・・・・・ ナンパ?
番外 アメリカでのクリスマス5
聞き間違いであって欲しいと思って、「は?」って言ったのに。
「だからー。俺達とちょっとどこか遊びにいかない?って言ってるの」
「うちが経営してるクラブがこの近くにあってさ。そこいかない?ね?」
「どうせ君も本当は暇だからこんなところにいたんでしょ?」
(ちげーよ!!!!トイレにいった帰りだよ!!!!)
私は盛大に心の中でつっこんだ。
この空間で遊ぶって・・・どうやって??かくれんぼか?鬼ごっこか?
なんてことを考えた私はどうやら甘かったようですお母さん。
まさかこんな展開になるとは思いませんでしたよ!!!!!
予想外です!!!!テニプリの世界が早熟だってこと、すっかり忘れてたよ!!!!!(ガーン)
「ねえ、聞いてる?」
3人のうちの一人が、馴れ馴れしく肩に手を置いてくる。
何だか背筋がゾワっとした。
「っ!・・・触らないでください」
手でそれを振り払って、出来る限り冷静な言葉と顔で、キッと見返した。
でもこの3人にはまったく効果がないようだった。
「そんな怖い顔しないでよ。せっかく可愛い顔してるんだからさ」
「そうそう。迷ったー。とか言って、君も本当は遊びたいから俺達に声かけたんじゃないの?」
「あー、ありそう。女の子ってそういうところあるしなー」
3人はニタニタとした下卑た笑いを浮かべながら、そんなことを言い出した。
思わず頭がカッとなる。そんな風に見えるか!?私がそんな風に見えるか!?
軽い女に見られたことが屈辱だった。
(誰がお前らなんかと遊ぶか!!こちとら健全な青少年だっつーの!!テニスと剣道しかしてないっつーの!!)
今思えば、弦一郎のなんと真面目なことか。(顔恐いけど)
弦一郎のなんと純粋なことか。(顔恐いけど)
なんと爽やかなことか。(顔恐いけど)
弦一郎なんて夜9時には就寝するんだぞ!!夜遊びなんて一切しないんだぞ!!
我慢していたが、もう限界に近い。
「・・・・・・もういいです。自分でなんとかします」
こいつらと話していても埒が明かないと踏み、踵を返して歩き出す。
「そっち、会場の方向じゃないぜ?」
「・・・っ!ど・・・っちですか・・・」
「さあ?」
「あはは。君、方向音痴なんだ。じゃあ俺達がいないと帰れないね」
(このガキ共、殴りてえええええええええ!!!!)
ぶん殴りたい衝動に駆られたが、かろうじて自分の心を押さえつける。
頭から湯気が出そうだ。こいつらの親の顔が見てみたい。
この際迷ってもいい。この場からとにかく脱出したかった。
とりあえず、そっちじゃない。と言われた言葉を信じて、それとは違う方向に歩き出そうとした瞬間。
「ちょっと待てよ。話の途中だろ?」
「っちょ!放して!!」
リーダー格の男が私の二の腕をガッシリと掴んだ。
振り払おうとしても離れない。
腕を力いっぱい振ってみても、腕は掴まれたまま、更に力を込められる。
「っ痛!!」
「おい、あんまり手荒に扱うなよ」
「そうだぜ。そんな華奢な子にさ」
「!!」
昔と違って随分筋力も、腕力もついたと思っていたのに。
『華奢』
その一言は自分が「女の子」であると思い知らされる。
弦一郎と、修行した毎日。
練習しなければ、トレーニングしなければ、私は「女の子」だから、置いていかれる。
同じ量を頑張っても、いつかは差が開く。それは男と女の体格の違いだから、しょうがないのはわかってる。
でも対等だって、そう思われたくて。弦一郎と同じ量の厳しい練習も頑張った。
でも、こんな軟弱な男の力にも屈服するのか。
(こいつら・・・私がテニススクールで、影で「筋肉女」って言われてるの・・・知らないでしょ・・・)
悔しい。
(同年代の男の子で私に勝てるのなんて、ほんの一握りなんだからね・・・)
悔しい。
(ここに竹刀があったらお前らなんかコテンパンにしてやるのに・・・・・・)
悔しい。
「はな、せぇ・・・!!」
悔しくて、悔しくて、涙が出た。
「その汚い手をどけな」
・・・ふぇ?
「!!」
「んだよ・・・!このガキ」
「ガキはさっさとママのとこ帰りな」
見間違いじゃ。ない・・・。
「彼」と目が合う。
パッチリと開かれた、印象的な青い瞳。
目元にある、泣き黒子。
私の記憶が・・・ただしければ・・・
彼の名前は・・・
「あーん?聞こえなかったのか?こいつから手を離せといったんだよ」
名前は・・・ 『跡部景吾』。
【続】
やっと出たー!!!(爆笑)
長いなこの番外!!めっちゃ透メインだしwwww
楽しんでてごめんwwwww
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