忍者ブログ
20090124設置
[13]  [12]  [11]  [10]  [8]  [7]  [6]  [5]  [3]  [2]  [1
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「招待状をお見せ願います。・・・・・・・・・・はい、笹本様ですね。ようこそいらっしゃいました。メリークリスマス!!」






番外  アメリカでのクリスマス、2





「久しぶりの生の伊織だー!!」
「久しぶりの透だー!!」

ハグッ!!

1年半ぶりの再会を、私達は抱き合って喜び合った。



12月25日、クリスマス当日の夜。
秋原家と笹本家の家族全員が、ここアメリカのパーティ会場にいた。

古い屋敷を改装したホテルを貸しきっての何とも豪華で大きなパーティ。
庭には本物のモミの木をつかった大きなクリスマスツリーが飾られている。

会場には数え切れないくらいのたくさんの人。
多くが家族連れであるらしく、会社関係のパーティであるにもかかわらず、会場は賑やかな雰囲気で包まれていた。
意味合いとしては、自社の将来を担う、子供達のお披露目会。といった雰囲気が強いみたい。
立食形式のパーティだからか、気軽にあちらこちらで談笑する大人同士や子供達が見られた。


「24日にアメリカに着いてたらリョマの誕生日を透と一緒に祝えたのにね」
「だよねー。お父さんの予定が合えばよかったのに」


私達が着いたのは25日の昼すぎ。
お父さんの仕事の関係で、かなりギリギリのフライトになってしまった。
そのせいでアメリカの方の家には立ち寄ることなく、笹本家はこの会場のホテルに直接向かうことになったので、リョーマに会うことはできなかった。


「あ、そういえば弦一郎から伝言を預かったよ」
「え、なになに?『クリスマスおめでとう』とか?うわ、似合わない」

勝手に笑っている伊織の側で、私はバッグの中から、弦一郎が書いた手紙をとりだし読み上げた。

「・・・『拝啓、秋原伊織様。元気にしているか。俺はお前に負けたあの日から、日夜お前を倒すために励んでいる。日本に来た暁には、また試合をしたいものだ。俺はあのときのようにはいかんぞ。首を洗って待っていろ。次こそお前に勝つ。 真田弦一郎』・・・・・・だって」
「・・・・・・・・・・・果たし状?」
「・・・そうとも言うね。あ、この手紙あげるね」
「いらねーよ!!!」


聖なる日に果たし状を送りつけられた親友が何だか哀れだった。

(・・・あ、伊織のテンションが下がってる・・・!!なんとか話題を変えないと・・・!!!)


「そ、それよりさ・・・!!伊織のそのドレス可愛いよね!凄い似合ってる!!」
「・・・そう?ちょっと大人っぽいかな、って思ってたんだけど・・・。透のドレスも凄くいいね!!」


雅人さんが「俺の娘は天使のように可愛い!!」って言ってたのもあながち間違いじゃない気がする・・・。
私が男だったら間違いなく嫁にしてるね(おい)


伊織は青地にバラのコサージュがついたAラインのドレス。
頭には白いレースのリボンがついていて、いつもの活発な伊織からは想像できないくらい乙女な仕様になっていた。
対する私は胸元にリボンのついた、淡いピンク色のアンピールタイプのドレス。
頭には小さなコサージュをつけてもらった。


「伊織のその可愛いリボン、雅人さんの趣味?」
「うん。凄く、『女の子』って感じだよね・・・。ドレスもそうだけど、うちのお父さんってレースとかそういう女の子っぽいのが好きみたい」

たしかに、伊織のドレスの裾には繊細なレースが惜しげもなく使われている。
でも華美すぎない、上品な可愛らしさ。伊織が動くたびにフワフワと揺れる。

「透のそのピンクのドレスも、やっぱり晃さんチョイス?」
「わかる?私的にはちょっと可愛いすぎるかな・・・って思ってるんだけど・・・」
「そんなことないと思うよ。透によく似合ってるし」
「ありがと。 私も結構気に入ってるんだけど・・・でも年齢考えたらさ・・・(涙)」
「しっ!!本当の年齢を考えるな!!考えたら負けだぞ!!(泣)」


私達は本当の年齢(前世から数えて3X歳)に目を瞑ることにした。
そうだよね!!伊織の言うとおりだよね!!これは考えたら負けだよ!!




そんなことを伊織と話している間に、人の波をかき分けてお父さん達がやってきた。


「あら、透達ったらこんなところにいたの?」
「伊織ちゃんも一緒か。相変わらず仲良しさんだな」
「透ちゃん久しぶりだねえ。いつも伊織がお世話になってます」
「本当、久しぶりねー!ちょっと見ない間にこんなに綺麗になっちゃって!!」


先ほどまで取引先の相手の社長さんなんかと流暢に英語で会話していたお父さん達。
手には子供用のノンアルコールカクテルが2つ握られている。
私達がそれらを受けとると、雅人さんとうちのお父さんが目を細めながらしげしげと私達を眺めてきた。

そういえば雅人さんとお父さんは娘の可愛さ勝負をしていたんだっけ?



「・・・・・・いやあ、うちの透が1番可愛いと思ってたけど・・・」
「ああ、うちの伊織が世界一可愛いと思ってたが・・・」

「「やっぱりどっちも可愛いな!!」」(どーん)



(このオッサン達、なんか目が異様にキラキラしてる・・・・・・・・・!!!!!!)
(なんか目が爛々としてる・・・・・・!!!!!)



((ぶっちゃけこわあああああああああ!!!!!))


オッサン2人の勢いに、私と伊織は思わずシンクロした。
お母さん2人が遠巻きに呆れたように見ているのが見える。



「うちの透もそうだけど、伊織ちゃんも嫁にやれないくらい可愛いなあ・・・」
「だよな!!でも透ちゃんも伊織に負けず劣らず天使みたいだなー」
「ま、俺の娘だからな。そういえばこのドレス、雅人のデザインだろ?伊織ちゃん、よく似合ってるよ」
「あ、ありがとうございます・・・」

「だろー!!連日徹夜で考えたんだ!!仕事も手につかなかったよ」
「だろうなあ・・・」
「透ちゃんのドレスはオートクチュールか?」
「そうなんだよ!知り合いのデザイナーに急遽無理言って作ってもらったんだ」
「だと思った。凄くよく似合ってるよ透ちゃん」
「ありがとうございますオジさん・・・」


-- アイコンタクト --
(雅人さん・・・結局デザインしきったんだ・・・あの短期間で・・・)
(そうなんだよ・・・。凄い執念だよな・・・。仕事しろよ本当・・・)
(ははは・・・。100%雅人さんのデザイン?)
(いや、90%)
(90%?)
(本当はフリフリのレースがもっと死ぬほどいっぱいついてたんだけど、お母さんが勝手に直した)
(・・・・・・・・・そうか)


っていうか、死ぬほどいっぱいのレースに囲まれた伊織って・・・・・・想像したら笑える・・・!!!
ちょっと見てみたい気もした私がいた。


母達曰く、このときの様子はさながらペットの品評会みたいだったという。
ペ、ペットってお母さん・・・・・・。





【続】
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
ブログ内検索
プロフィール
HN:
性別:
非公開
職業:
妄想職人
Copyright © 夢板 All Rights Reserved.
Designed by 10p
Powered by Ninja Blog

忍者ブログ [PR]